福岡県PTA連合会機関誌/平成30年7月号から「渋めのおやつ作りましょう/NO.86」
 ちょっと嫌な事がありました。このままの興奮状態だとろくなことを書けないと思うので、今回は夏休みに役立つおやつを紹介しますね。

 ぜんざいは作りますか。大好きだけど難しそうだからと敬遠していませんか。夏は冷たくして白玉団子に絡めると子どもたちも大好きです。漢字で書くと「善哉」喜び祝うって意味があります。

〈善哉(ぜんざい)〉
◇材料
小豆   1カップ
水    5カップ
砂糖   1・2カップ(少し減らしても)(もちろんもっと増やしても)
塩    ひとつまみ

 作り方です。まず小豆はたっぷりの水で2度ゆでこぼします。これでスッキリとした味に仕上がります。次に分量の水を入れ沸騰したら弱火にして小豆が柔らかくなるまでゆでます。小豆によってずいぶん違います。30分くらいで柔らかくなる場合も、1時間以上煮ても柔らかくならない場合もあります。指で簡単につぶれるくらいになったらお砂糖を2〜3回に分けて入れましょう。最後に塩ひとつまみ加えたら出来上がりです。

 簡単でしょ。小豆は水に浸さないでいきなり炊き始められますが、一晩水につけると理想的です。濃さは好みなので、濃すぎると思ったら水を加えて下さい。焦げそうになった時も、もちろん水を加えます。

 ではもう一品。くず粉を使った一品を作りましょう。本物のくず粉を使うのが理想ですが、子育て中の家庭には高価かなと思うので今回サツマイモのクズ(デンプン)を使いました。自然食品を置いているお店やネットで手に入ります。

(サツマイモデンプンのくず餅)
◇材料
サツマイモデンプン 50g
砂糖        30g
水       300cc

 作り方は材料を全て鍋に入れて良く混ぜながら中火にかけて鍋の底からしっかり混ぜます。透明になってからもさらに混ぜてから四角のバットなどに流し入れて氷水等で冷します。冷えて固まってから切り分けましょう。黒砂糖と水を同量合わせて少し煮詰めた黒蜜をかけても、またきな粉をかけるのもおいしいですよ。

 子どものおやつにはカロリーだけのものより、ビタミンやミネラル、食物繊維など少し機能のある食品を選びたいですね。

 手作りのお菓子は栄養素以上のなにかがあると思います。お母さんもお父さんもきっと大好きなおやつだと思います。

福岡県PTA連合会機関誌/平成29年5月号から「ごきげんなお母さんは宝です/NO.85」
 仕事帰りにある町のアンテナショップに寄りました。店員さんが2〜3人の小さなお店ですが野菜が新鮮で価格もお手軽なのです。やはり菜の花やフキノトウ、新キャベツなど春のお野菜が美味しそう。あれこれとカゴにいれてレジ前に・・・あれ?気のせいかしら。お店の女性からか不機嫌オーラがたちのぼっているような。案の定「ありがとうございます」の一言もなくおつりも投げ出すように渡されました。

 「私何をしたのかしら?もしかして大昔この人の恋人を奪ったり借金を踏み倒したりしたことが・・」一瞬、変な妄想をしてしまいました。仕事も終わりルンルン気分だったのに見知らぬ女性の態度のおかげで気分はいきなりどんよりです。

 歩き出して私は思いました。おそらく二度と会うこともない赤の他人の振る舞いにどうしてこんなに気分を左右されるのだろう。これが自分の家族だったら、ましてや自分のお母さんだったらどれほどでしょう。

 若い頃の自分を思い出します。身の程を考えず仕事を受け過ぎて、いつも寝不足で疲れていて笑顔の少ない母親でした。 

「お母さんどうしたの」とか「なんでそんなに機嫌が悪いのか」なんて聞くのは家族だってなかなか難しいことです。母親の気分次第でその家庭の雰囲気は決まってしまいます。もう少し早くそのことに気がつけば良かったと今ごろ反省していますが遅いですよね。

 今は夫と二人暮らしですができるだけ機嫌の良い妻でいようと思っています。予定がたくさんあり、焦って起きた朝に「おはよー」と言うところを「ただいまー」と間違ったことがあります。「どこから帰ったの?」と笑う夫「あの世から」と二人で大笑いしました。このジョークは繰り返し使っては朝から笑います。

 毎日上機嫌でいることは不可能です。かえってストレスが溜ります。いつも笑顔でいましょうなんて言えませんが、子どもをただただ不安がらせることのないように気をつけましょう。

 「お母さんちょっと今日は疲れているの」「今日は偉い人から叱られたのよね」とか事実を伝えて下さい。これは決して愚痴ではないです。誰の言葉かは忘れましたが「愚痴を言うのと弱音をはくのは違う」らしいです。ダラダラと愚痴を言うのはイヤですが、家族にくらい弱音をはいても良いではありませんか。

 そして元気な日はスペシャルに面白いお母さんでいて下さい。

福岡県PTA連合会機関誌/平成30年3月号から「何度も言います 冷たいもの飲み過ぎです/NO.84」
 昨年9月の中国北部、黄河流域に続いて、お正月中国南部、長江(揚子江)近辺を旅しました。

 一日に佐賀空港から飛び立ち上海、紹興(しょうこう)、杭州、蘇州(そしゅう)から上海に戻り8日に再び佐賀空港に到着し、そのままテレビ生放送が仕事始めというハードな行程でした。

 子どもの頃は、信じられないほどの勉強嫌いだった私は、知識の置き忘れが山ほどあって・・・。それを取り戻すための大人の修学旅行のような旅なのです。

 紹興市は日本に縁の深い文学者魯迅の生家があり、書をたしなむ方なら誰もがあがめる書聖・王義之(おうぎし)ゆかりの蘭亭があるなかなか修学旅行にぴったりな文化的な歴史ある美しい町なのです。興味ある方はぜひググってみてくださいね。

 乗る予定だった新幹線のチケットが3日まで全て売り切れていたとか、夫が二人のパスポートの入ったバックを置き忘れる等々の話はお会いした時に聞いていただきましょう。

 上海の新幹線の駅でお腹が空いたのでパンと牛乳を買いました。中国は豆乳やヨーグルトは豊富に販売されているのですが、牛乳はなぜか少ないのです。それも冷蔵ケースではなく外の棚に置かれています。私は冷蔵庫に入っている牛乳を下さいと通訳してもらいました。すると売店の女性は「エーッそんな身体に悪いものを」と。購入した牛乳のパックを見ると高温殺菌で6ヶ月の賞味期限、納得です。そして彼女は牛乳がいけないのではなく冷たいのがダメだと言ったらしいのです。

 ああまた子どもたちに冷たい飲み物はいけませんよと言う話かと思われたでしょ。
そうです!その通り!これだけは手を替え品を替えて繰り返し言わせていただきますよ。

 中国では三度三度きちんと食事をしましたが一度だって氷水はおろか水さえも出てきませんでした。温かいウーロン茶がポットでたっぷりと出されます。少し高級で今風な中華レストランでは美しいポットの中はお湯でした。

 福岡と同じくらいの気温と聞いて出かけたのですがやはり寒く0度に近い気温。その上連日の雨、その上中国は広い。コートに染み込んでくるような寒さの中を歩きに歩くお婆さん。

 それに耐えられて元気で旅を楽しめたのはひとえにどこへ行っても温かいお茶があったから。お陰で元気に戻って来れました。

福岡県PTA連合会機関誌/平成30年1月号から「その食べ物気持悪いですか?/NO.83」
 九月に中国を十日間ほど旅しました。中国人の友人の里帰りに同行させてもらったのです。

 最初の目的地は_博(しはく)。青島から新幹線で1時間半ほどの山東省11番目の都市。人口は453万人と言いますからやはり14億近い人口を有する中国ですね。紀元前の斉の国が栄えた_博は中国北部の黄河流域にあり、長い歴史や伝統を持つ都市です。

 友人の親せきが待つレストランには約束の時間を少し過ぎての到着。すでにテーブルの上には溢れんばかりのお料理。どう表現したら良いのでしょう。豪華とか贅沢などと言うのではないのです・・そう豊か!豊か!なのです。

 さまざまな肉料理、炒めた野菜のいろいろ、アワや小麦やコーリャンで作ったクレープのような餅(ピン)とお粥。・・セイロで湯気を上げている蒸し野菜は山芋、殻付きピーナッツ、とうもろこし、枝豆、干ナツメ。果物もスイカをはじめ梨や瓜が山盛り。

 まず青島ビールで乾杯して、お腹ペコペコの私は目の前の肉を一口「このお肉おいしい!謝々!」「ラバはおいしいですものね」
「ラ、ラバ?」「馬とロバを掛け合わせた動物です」「・・・」
私はそこで腹をくくりました。「なんでもこーい」

 鉢に茶色のものが大盛りしてありますがこの説明はいりません。カラリと揚げたセミ、イナゴ、サソリです。いつか召し上がるチャンスがある時には、尾の針を取り除いて下さいね・・口に刺さると痛いですよ。山東省は中国の中でも最も伝統の食事が受け継がれている地方のようです。

旅は大変快適でおいしいものでした。鶏のとさか付き頭の入ったスープやアヒルの血で作ったお豆腐のような物・・内心ギョッとはしましたが・・ギャーギャー騒いだりは決してしませんでした。

 その料理はその土地の文化の中で培われたもの。その土地の人には普通の食べ物なのですから。

 ヨーロッパの友人から言われたことがあります。来日したての頃、お椀を開けたら白い目をむいた魚の頭!失神しそうになったのよ。アメリカ人からはイカの活き造りの黒い目が恐すぎて今でも食べられないと。その土地土地で食べ物の嗜好や習慣はちがうのです。

 気持悪いと思う物を無理に食べる必要は決してないのですが、自分が食べられないからと言って「ぎゃーぎゃー」騒ぎ立てるのはとても失礼だと改めて思った旅でした。

福岡県PTA連合会機関誌/平成28年11月号から「台所は危険がいっぱい/NO.82」
 小麦粉の袋裏側の注意書き読まれた事ありますか?説明書読むのは字も小さくてめんどうですよね。私が代わりに読みましょう。

「ご注意 油で揚げるお菓子などを作る場合は、生地(きじ)が破裂して油が飛び散り火傷をする危険性があります」

 何だか恐いですね。続いて・・「ドーナツなど水で練った生地の場合は粉100gにベーキングパウダー3gと砂糖10g以上の両方とも必ず入れて下さい」

「知らなかったわー」と言う声があちこちから聞こえそうです。

 実は私若い頃に(はい・・ずいぶん大昔)大失敗した事があるのです。イタリアの大女優さんの書かれた料理書の中にとても簡単な揚げ菓子を見つけました。材料も粉と塩、お水だけでシンプルです。早速生地をこねて油に入れました。油の温度が上がってくるとパチンとかなり大きな破裂音がして次にまたパチン。私は恐くなって慌てて火を消し台所を出てドアを閉めました。

 バチバチバチ・・隣の部屋で銃撃戦が繰り広げられているような騒がしさ。やっと音が静まったので、そーっとドアを開けました。

 そのときの光景を今でも思い出します。ガス台のうえは油だらけ。薄茶色になった生地は壁という壁に張り付いています。掃除は大変でしたが、逃げて正解でした。そのままなんとかしようと鍋の前にとどまっていたらと思うとぞっとします。皆さんにはこういう経験がない事を祈ります。

 温度が上がると生地の中に入っている空気が膨張し破裂するのです。砂糖やベーキングパウダーを加えて空気の逃げ道を作るとこういうことは決して起こりません。

 「スペインふうの揚げ菓子などお湯でこねた生地の場合は星形の口金を付けて表面をあらくして下さい」と書かれています。昔の私は料理書のここを見落としていたのです。

 ドーナツを作るのが恐くなりましたか。でも家では絶対に揚げ物は作らないぞとは思わないでいただきたいです。揚げ物こそ家で作ってほしいです。揚げたてのおいしさは格別ですし、油も酸化してなくて子どもの健康のためにも良いのです。きちんと基本を知って作れば安全です。台所には刃物や水や火があって慎重に行動する場所であることを子どものうちから知らせておきたいものです。

福岡県PTA連合会機関誌/平成29年9月号から「気が利かない/NO.81」
 イベント会場に到着しスタッフと車を降りると3人の若い男性がお出迎え。彼らは笑顔で挨拶をし、スマートに私たちを先導します。気分が良かったでしょうですって?いいえ!
私たちは腕が抜けそうな大荷物を持っていたのです。何も知らない人がその姿を見たら「おぼっちゃま」にかしずくばあ婆や。「荷物手伝っていただけますか」と頼めばよかったのですが。でもねっ!何と申しますかそう言う雰囲気ではないのです。彼らからは少しの悪気も感じないのでなおさらです。

 料理教室の途中でひどくせ咳き込みました。(順調に年を取っているので最近度々です)私を取り囲んでいた優しい生徒さんたちは心配顔で見守っています。「心配してくれなくって良いからそこのコップにそこの蛇口から水を注いで渡して」と心の中で叫びました。どうしてこうも気が利かない人が多いのでしょうね。こういう経験は一度や二度三度四度五度・・・きりがありません。

 「思いやりがない」「人の痛みが分からない」「想像力に欠ける」そういう言葉ではなんだか表現できない気がします。生物としての心と身体の反射能力が低下している・・そのような感じでしょうか。

 細い通路で人とすれ違う時には反射的に身体を少しどちらかに寄せますよね・・それがそのまま堂々と真ん中を突き進んで来られて慌てて壁に張り付いた経験はありませんか。

 なにかを捜すようにきょろきょろしている人を見かけたら「何かお困りですか」と声をかけますよね。お年寄りがおぼつかない足取りでエレベーターに乗り込んで来たら「どうぞごゆっくり」との気持ちで「開」のボタンを自然に押しているでしょ。

 考えてからというのではなく、とっさに身体が反応し行動している。ちょうどテーブルの上の卵がコロコロと転がって落ちそうになると反射的に手で受け取りますよね。ボールが飛んでくれば瞬時によけますね。 人が困っているところに出会ったら同じようにさっと反応するってそんなに難しいことなのでしょうか。

 知人の話ですが、ある日道路で何かにつまずいて転び、やっとの思いで立ち上がると若い人が笑いながら携帯で写真を撮っていたのだそうです。「痛いと思うよりそれが何だか恐くって」と彼女。

 話がだんだんと重くなってしまいましたが、なにかに遭遇した時に心と身体の反射神経が正しく作動する人間に育つ方法をどなたかご存知ありませんか。